可愛くて愛くるしいコウテイペンギン(エンペラーペンギン)。
人気の高さは絶大で、水族館でも超人気物なアイドル的存在です。
そんなコウテイペンギンの生態系について、みなさんはどこまで知っていますか?
今回は、コウテイペンギンの特徴・生態系・習性などについて、詳しく紹介していきます!
コウテイペンギン(エンペラーペンギン)の特徴
大人になると大きくてずんぐりむっくりとした見た目へ変わるコウテイペンギン。
よくキャラクターなどで見かける愛らしいヒナの姿とは一変して、非常に厳格のある頼もしい姿へ成長を遂げます。
まずは、コウテイペンギンの名前の由来や身体の特徴、性格などの基本情報について見ていきましょう。
コウテイペンギンの基本情報|学名・英名・由来は??
コウテイペンギンの学名・英名についてまとめた下記をご覧ください。
- 学名:Aptenodytes forsteri(アプテノディテス フォルステリ)
- 英名:Emperor Penguin
- 別和名:コウテイペンギン・皇帝ペンギン
日本ではコウテイペンギンと言う名前の方が馴染み深いですね!
そんなコウテイペンギンの学名フォルステリの由来ですが、海洋探検家であるジェームズ・クック(通称:キャプテンクック)に同行していたナチュラリスト(自然愛好家)の、J.R.フォークスターにちなんで名付けられました。
ちなみにコウテイと名付けられた理由については、最初に発見されたオウサマペンギン(キングペンギン)よりも大きかったので、王様よりも偉い皇帝(エンペラー)、コウテイペンギンと名付けられたそうです。
コウテイペンギンの体長・体重・身体の特徴について
続いて、体長や体重、身体の特徴について見ていきます。
- 体長:100〜130cm
- 体重:24.7~36.7kg
体長・体重を人間と照らし合わせて見ると、大体6歳〜9歳ぐらいの大きさまで成長することが分かります。もし、街中にペンギンが現れたら、意外と大きいその姿にびっくりすることでしょう。
次に、コウテイペンギンの身体の各部分の特徴について細かく解説していきます。
コウテイペンギンは、頭から喉の部分が黒色をしており、眼の後ろ部分から首の付け根の部分がオレンジ・イエローの模様があるのが特徴的です。
また、お腹部分は光沢のある白さですが、背中黒色をしています。幼少期の灰色の毛とは変わって、大人になると白黒ハッキリとした、勇ましい色合いに変化するようです。
ちなみに、コウテイペンギンの虹彩は茶色をしていて、どこが優雅な顔つきをしています。クチバシにはピンクまたはオレンジの装飾欠があるのも、コウテイペンギンの特徴ですね。
一方でコウテイペンギンのヒナは、身体のほとんどが銀色で、頭が黒いのがポイント。眼の周りが白くて、超絶キュートなフェイスをしています。
頼もしい大人の姿とは一変して、あまりにも愛くるしい姿ですね…!この姿に一目惚れした人も、多いのではないでしょうか?
こんな可愛い姿をしているのに、自然環境の厳しい南極大陸にいるなんて、想像がつきません。
ちなみに、コウテイペンギンの後ろ姿については、下記記事を参考にしてみてください!
コウテイペンギンの性格は怖い?大人しい?
コウテイペンギンの性格は落ち着いていて、攻撃性が低いと言う特徴があります。
コウテイペンギンには密集して過ごすと言う習性があるので、基本的に縄張り意識を持たず、争いの起こりにくいことが理由では無いかと推測されているようです。
また、餌を取りに行くのも集団で行動しているので、協調性のある落ち着いた性格であることが分かります。
コウテイペンギンの寿命は約20歳前後
コウテイペンギンの寿命は約20歳前後。中間値としては19.9歳と言うデータが出ていました。
野生と飼育されているペンギンにおける寿命の違いなどを知りたい方は、下記記事を参考にしてみてくださいね!
コウテイペンギン(エンペラーペンギン)の生態系
ここまでコウテイペンギンの可愛らしい身体の特徴について見てきました。
今度は、コウテイペンギンの生態系について、生息地や繁殖地、生息状況など紹介していきます。
コウテイペンギンの生息地・繁殖地について
コウテイペンギンが生息しているのは、極寒の地『南極大陸』です。
とは言っても南極大陸は非常に広く、コウテイペンギンが過ごしているのはその中でも特に冷たい海域となります。
繁殖地は南緯66〜78度ほどの場所で、海から内陸部にかけて100km以上も移動したところ。南極大陸・南極半島など島々の端にある棚氷の上で行われています。
あんなに可愛い顔をしていながら、人間では到底考えられない非常に厳しい環境下で暮らしているんですよ!
繁殖地には3月〜12月までの間で、その他の3ヶ月間は繁殖地を空にします。こうして、コウテイペンギンは狩りに出る場所と、繁殖地とを往復するのです。
コウテイペンギンの繁殖・繁殖時期について
コウテイペンギンは3〜4月頃に繁殖地に戻り、3〜6月の間に卵を1つだけ産み落とし、35日〜45日ほどの孵化日数で卵から出てきます。
その後、45〜50日間は両親でヒナの面倒を見て、交代しながら子供の餌を捕りに海へ出かけていきます。すると、ヒナはクレイシュと呼ばれる共同保育所を形成し、みんなで固まりながら過ごします。
そして150日頃経過すると、いよいよ繁殖地を旅たつことになるのです。
コウテイペンギン(エンペラーペンギン)の習性
集団を作り、クレイシュ(共同保育所)を作りながら子育てに励むコウテイペンギン。
最後に、コウテイペンギンの修正について、育雛・巣立・換羽などを細かく紹介していきます。
育雛と巣立について
上の写真はヒナの育成風景ですね。まだ羽も変わっていない可愛いヒナが、親のお腹に埋もれています♪
さて本題に移りましょう。コウテイペンギンは基本的に1〜3月を海で過ごし、残りの期間を繁殖地で過ごします。
繁殖地の段落でもお伝えしましたが、繁殖地は海から100km以上離れているため、長時間歩くことがほとんど。
繁殖地に着くと、メスは散乱を終えるまで40日間程度、何も食べずに過ごします。一方でオスの方は繁殖地についてから抱卵が終わるまで115日間も絶食に耐える必要があるんです。
あの大きな身体は、この絶食期間を耐えるためにあると言っても過言ではないかもしれませんね。
ちなみに、孵化するまでの間ずっと卵を守っているのは実はオスのコウテイペンギン。その間、メスは食糧を調達するために、海へと出ていくのです。
オスは飢餓に耐え愛する我が子のためにコロニーを守り、メスは愛する我が子のために餌を求めて旅にでる…。
可愛いの裏側には、こんなドキュメンタリーがありました!
また、オスは孵化後のヒナに『ペンギン・ミルク』と呼ばれる食堂分泌物を与えます。この分泌物は非常に栄養が豊富で、ヒナの体重が倍になるぐらいまで育てることが出来るんですよ!
そしてメスが帰ってきたあとは、両親が交代しながらヒナたちを育てていくことになります。こうしてペンギンの1年のサイクルが行われている訳なんです。
ハドルの形成
ハドルとは、スポーツよく使われる言葉。チームを作って輪になることで、やる気を起こさせたり指揮を高めたりする行動のことです。
コウテイペンギンも同じく密集し、輪のように固まって寒さを凌ぎます。この時に、両親同士が交代で世話ができるように、クレイシュ(共同保育所)に入る訳です。
これにより、ヒナたちをブリザードなどの危険から守り、生まれてまもないか弱いヒナたちを育てていきます。
まとめ
今回はコウテイペンギンの特徴・生態についてまとめてきました!何度も言いますが、あんなに可愛い姿をしているのに、生息している環境は非常に厳しいところ。
進化の過程で過去な場所を生息地として選んだ物の、厳しい状況で生きていることには変わりありません。
ぜひ水族館でお会いした時は、こうしてコウテイペンギンの基本知識を頭に入れて、愛でてあげてくださいね♪
コメントを残す